をとんと

自転車に跨ってどこまでも。非日常の記録。

6/9

 

遠い 顔も名前も知らない人がいなくなった。

こんな書き方なのは真相が分からないから。

 

なにか書こうと思って随分と久しぶりに

この日記を掘り出した。

 

追悼でもない、惜しむでもない、

残すために書く、自分のための言葉

 

 

私は彼のことを人伝てにしか知らない。

彼も同じくきっと私以上に知らない。

 

彼のことを教えてくれた彼女は

彼を大いに慕い親しんでいる。

そして彼の歌を知り、少し彼の言葉を読んだ。

 

なぜ彼はそうしたのか。

私に何を示したのか。

 

当人がここにいない今それを知る術は私にない。

だから、彼が何かを私に残したと思い込むことにした。

 

極限に生を求めて死を選ぶほどの彼は、

なによりも生きることを望んでいたんだろう。

最期に彼らしく生きることができたのかな。

 

死は圧倒的で絶対的だ

表が裏に返ったとき、裏から表に帰ることは

1度たりとも起こり得ない。

生の持つ受容性、包含性でも一度の死には敵わない。

そんな当たり前のことを改めて、思う。

 

彼は彼女に生きること、

幸せになることを望んだ。

私はそれを紡ぐ。

使命だと、思い込む。

 

だからさ もういいんだよ

 

でも、やっぱり、彼にもその一要素であり続けてほしかったな。

知り合うことはなくても、出会うことがなくても、一緒に叶えてほしかったな。

火は燃えているように見えたよ。

 

 

 

頭の中を巡りすぎて、

自分に何を残したくて

ここを訪れたのか忘れてしまった。

いつか、思い出したら書いてみよう

 

 

今日も大切な人に会う。

誰にも貴方の命を奪わせないと思おう。

もちろん、貴方自身にも。

それがエゴでも、望まれなくても。

 

 

どこかで彼の鼓動が小さくでも奏でられていることを願って。

灯火が、消えていないことを願って。

じゃあ、また。

 

 

追加:

生きてた。安心した。ありがとう。

これからもよろしくね